超初心者向け!【英語エッセイ】APAスタイル参考文献の引用方法

英語の論文には、フォーマットとしての型があります。

英語のエッセイや文章を書く際には、必ず規定のフォーマットを指定されますが、この書き方を間違えると当然のように減点されます。

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英語の論文、エッセイのライティングが初めての方や、不慣れな方にとって一つ一つのルールを確認するのは大変だと思います。

今回は、複数ある英語論文のフォーマットのうち、APAスタイルと並び、有名なAPAスタイルと呼ばれる英語論文の本文中の引用(Citation)**、言い換え(Paraphrase)、そして**参考文献(Reference)の書き方についてご紹介します。

  • 英語の論文の書き方がわからない
  • APAスタイルを指定されたが細かい書式フォーマットがわからない
  • 参考文献や引用の仕方のルールが細かすぎてわからない
  • 自分の書いた論文について、ルールが間違っていないか確認したい

上記のように不安を抱えている方も、この記事を読めば、APAスタイルの参考文献の引用方法、書き方を具体例付きで確認することが可能です。

なお、引用文献以外、基本のAPAスタイルの書き方については、こちらの記事をご確認ください。

https://28-nikki.com/apa-style-format/

英語エッセイのフォーマット APAスタイルとは?

APAとは、The American Psychological Associationの略です。社会学を中心に、学術論文のスタイルとして多く使用されるエッセイフォーマットであり、表紙付き、各ページの上に省略タイトルを入れるなどの特徴があります。

最新のマニュアルは、随時公式サイトで更新されています。

このページでは、6th ed., 2n printing 2010版の情報をもとにAPAスタイルの基本的な書き方、注意したいポイントをご紹介します。

【APAスタイル】参考文献の引用方法

英語論文(エッセイ)では、自身の論文の中で他人の書いた文章などを参照するとき、

  1. 文中で参考文献の「文章を直接引用」
  2. 文中で参考文献の「 要約を提示(間接的に引用)」

の2種類があります。

その際、APAフォーマット、MLA、Chicago・・・など、英語の論文形式によって、引用元の示し方が異なります。

この記事では、上記1、2に加え、「最後につける参考文献の書き方」をご紹介いたします。

【APAスタイルの基本ルール】参考文献から直接文章を引用

まず初めに、論文の本文内で、直接文章を引用する方法です。

「引用」とは、参考文献内の文をそのまま、直接論文中で使用する方法を言います。

基本の引用ルール

まずは基本の文章ルールから。

文章を引用する際は、下記の2点が絶対のルールになります。

  • 引用文を "XXXX"(クオーテーションマーク)で囲む
  • 著者(引用元)**をと引用元の発行年を前後どちらかに明示する**
  • 本などはページ番号,Webサイトは段落を付記する。

また、表示方法は2パターンあります。

  1. 「文章を引用」した後、「著者, 発行年,ページ番号等」をまとめて書く方法
  2. 引用前の導入で「著者 (発行年)」+「文章を引用」+「ページ番号」を書く方法

a.「文章を引用」した後、「著者、発行年、ページ番号等」を書く場合の例

こちらが基本の引用方法です。

書き方の型は「 "引用する文章"(著者, 発行年, ページor段落). 」です。

pdfファイルや本など、ページ番号のあるものは著者名、発行年の後ろにページ番号(例:「p.23」)を付けます。

反対にページ番号のないWEBの情報などは、ページ番号の代わりに「para.3」や「para.8-9」などのように記載します。ページ(p.)も段落(para.)も小文字で書きます。

Therefore, these relationships consolidate children’s active classroom participation because “the participation factor is the observation that people in small schools and units come to know and care about one another to a much greater degree than is possible in large schools”(Cotton, 1996, p.10).

(引用元)Cotton, K. (1996). School size, school climate, and student performance. Education Northwest.

b. 引用前の導入で「著者」+「文章を引用」+「発行年,ページ番号」を書く方法

こちらは、文章引用前に著者名を明示してから引用を行う方法です。

書き方の型は「著者、研究名, 発行年が言うには "引用する文章"(ページ番号). 」です。または「The studyなどの主語

さきほどと同様のページから文章を引用した例です。

According to a study by Krueger, A. B., & Whitmore, D. M.(2001),  "black students gained about 0.26 of a standard deviation from being assigned to a small class while white students gained about 0.13 standard deviation"(p**.15**).

(引用元)Krueger, A. B., & Whitmore, D. M. (2001). Would smaller classes help close the black-white achievement gap? (Vol. 451). Industrial Relations Section, Princeton University.

【APAスタイルの基本ルール】参考文献の情報を要約し引用

本来は研究としてはよくないのですが、たとえばインタビュー記事で、「文章を書いた著者」と、「文章中で引用したい文章を述べた人物/元となった研究」が異なる場合があります。

その場合は、「引用した文章」の中で引用されている/書かれている、「別の誰かの発言/研究内容」を用いていることを明示する必要があります。

書き方は「 研究者**、研究名が言うには "引用する文章"(as cited in** 引用した文章の著者、研究名, 発行年, ページor段落**)**. 」です。

たとえば下記は、2017年Samanth Subramanian氏が書いた記事の中に出てきた、Ganesh Devy氏の発言を引用する場合の例です。

Ganesh, the chairman of PLSI, states that “Roughly 250 languages have vanished over the past 50 years, and another 400 are at the risk of dying in the next 50(as cited in Subramanian, 2017, para.6).

(引用元)https://www.thenational.ae/world/asia/disappearing-words-documenting-india-s-languages-before-they-die-out-1.616990

この場合、引用したい文章が掲載されている記事、書籍を書いた人については、(qtd. in 記事・書籍を書いた人)と最後につけます。「〜の中から引用しました。」といった意味合いです。

著者が複数名の参考文献を引用する場合

著者が2名の参考文献の引用方法

著者が2名の場合は、上記の基本ルールに対し、単純に「and」か「&」で著者名をつなげて書きます。使い分けは下記の通りです。

著者名そのものを主語にする場合は「 研究者名1 and 研究者名2

主語を「The study(研究者名1 & 研究者名2)」

著者が3名〜5名の参考文献の引用方法

引用の最初の1回目は、すべての著者名を書きます。

初回の引用は「 研究者名1, 研究者名2, 研究者名3, 研究者名4, and 研究者名5

2回目以降は最初の著者名のみを記載し、残りは「et al.」でまとめちゃいます。

2回目以降の同著書からの引用は「 研究者名1 et al.

最後の「.」まで含めて「著者名」の一つとして考えるため、()の中に年月含め全て書く場合は「"引用文章”(研究者名1 et al.**,** 1996, p.10)」のように、「.」のあとに基本ルール通り「,」(カンマ)をつけます。

著者が6名以上の参考文献の引用方法

初回の引用から、最初の著者以外はすべて略します。

最初から「 研究者名1 et al.

「著者が3名〜5名の参考文献の引用」の2回目以降とルールは同じです。

【APAスタイル基本ルール】本文中の参考文献の言い換え方法

続いては、参考文献中の文章を言い換える方法です。paraphraseと呼びます。

そのままの引用文では、うまく文章中に組み込めない場合に使用します。また、引用文が長文になってしまう場合や、引用を使いすぎた場合、ただの字数稼ぎをしている印象になるため言い換えを行います。

言い換えの場合でも、もとの文章は必ず明示すること、ページも記載します。

According to the estimation by the United Nations Department of Economic and Social Affairs/Population Division, the number of the world population will reach 9.8 billion in 2050 (2017, p.8).

(引用元)http://www.fao.org/fileadmin/templates/nr/sustainability\_pathways/docs/FWF\_and\_climate\_change.pdf

【APAスタイル】参考文献リストの書き方

論文の最後につける参考文献一覧(References)の書き方についてです。

【APAスタイル】参考文献 基本の書き方

基本の書き方は、下記の順に記載していきます。

各情報の表記後に、「,」「.」を付けていきます。また、表記のない情報はスキップします。

著者名. (発行日). 論文名or記事タイトル. 本タイトルやサイト名, (ページ). 場所 : 出版社. Retrieved from: URL

※著者名について

著者名については、通常の英語の表記順ではなく、「ファミリーネーム, ファーストネームの頭文字.」の順に記載します。

ファミリーネームのみフル表記、それ以外は「頭文字.」で記載していきます。

ミドルネームがある場合は、「ファミリーネーム, ファーストネームの頭文字.ミドルネームの頭文字.」のようになります。

例)ルーシー・モード・モンゴメリ(Lucy Maud Montgomery)

「Montgomery, L.M.」

※本タイトルやサイト名について

こちらは必ず書体を斜め(イタリック)にします。また、ここの後は「,」(カンマ)になります。

※場所 : 出版社

本、あるいは政府資料などの場合、APAフォーマットでは出版元の場所名を載せます。

※ページ

「p.」あるいは「pp.」を前につけます。

複数ページに渡る場合は「(pp. 667-668).」のように書きましょう。

※URL

Webページからとってきた場合は、「Retrieved from: 」を実際のurlの前につけます。

「Retrieved from: https://28-nikki.com/apa-style-format/」

のような書き方をします

その他書式等注意事項

タイトルは「References」とし、ページ番号等も本文同様につけていきます。

引用が2行以上に渡る場合は、下記のように2行目以降をハンギングする必要があります。

また、引用した参考文献リストは、著者名をABC順に並べていきます。

APAフォーマットリファレンスページサンプル

【APAスタイル】英語論文の参考文献 書き方のまとめ

以上が基本の英語エッセイAPAスタイルの書き方となります。

  • 本文中 引用の仕方
  • 本文中 言い換えの仕方
  • 参考文献リストの書き方

上記3点をしっかり把握し、無駄な失敗で減点されないようにしっかりとルールを押さえていきましょう。

また、別記事でAPAスタイルの基本書式を紹介、そもそもの英語の小論文の書き方も説明していますので、併せてご参考ください。