超初心者向け!【英語エッセイ】 MLAスタイル参考文献の引用方法

英語の論文には、フォーマットとしての型があります。

英語のエッセイや文章を書く際には、必ず規定のフォーマットを指定されますが、この書き方を間違えると当然のように減点されます。

英語の論文、エッセイのライティングが初めての方や、不慣れな方にとって一つ一つのルールを確認するのは大変だと思います。

今回は、複数ある英語論文のフォーマットのうち、APAスタイルと並び、有名なMLAスタイルと呼ばれる英語論文の本文中の引用(Citation)**、言い換え(Paraphrase)、そして**参考文献(Reference)の書き方についてご紹介します。

基本のMLAスタイルの書き方については、こちらの記事をご確認ください。

https://28-nikki.com/post-377/

英語エッセイのフォーマット MLAスタイルとは?

MLAとは、Modern Language Associationの略です。人文系の論文で非常に多く使用されるエッセイフォーマットであり、表紙が不要、引用方法がChicagoスタイルなどと比べると簡易等の特徴があります。

今回はMLA Handbook, 8th edition(2016)の内容をもとに、MLAスタイルでの文中での参考文献の引用の仕方、最後につける参考文献一覧(Reference)の書き方をご紹介します。

【MLAスタイル】参考文献の引用方法

【MLAスタイル】文献から直接文章を引用する方法

まず初めに、論文の本文内で、直接文章を引用する方法です。

「引用」とは、参考文献内の文をそのまま、直接論文中で使用する方法を言います。

基本の引用ルール

まずは基本の文章ルールから。

文章を引用する際は、下記の2点が絶対のルールになります。

  • 引用文を "XXXX"(クオーテーションマーク)で囲む
  • 著者、**研究名を前後どちらかに明示する**
  • 本、pdfファイルなどページ番号のあるものは付記する。

また、表示方法は3パターンあります。

  1. 「文章を引用」した後、「著者、研究名 ページ番号」を書く方法
  2. 引用前の導入で「著者、**研究名」+「文章を引用」+「ページ番号」を書く方法**
  3. a と bの組み合わせ

a.「文章を引用」した後、「著者、研究名 ページ番号」を書く場合の例

こちらが基本の引用方法です。

書き方の型は「 "引用する文章"(著者、**研究名 ページ**). 」です。

複数著者の場合、著者名が複数連なる場合は、(代表著者名 et al.)を付けます。

Research shows that “Per capita food wasted by consumers in Europe and North-America is 95-115 kg/year, while this figure in sub-Saharan Africa and South/Southeast Asia is only 6-11 kg/year” (Gustavsson et al. 2).

(引用元)http://www.fao.org/3/mb060e/mb060e.pdf

pdfファイルや本など、ページ番号のあるものは著者名の後ろにページ番号を付けます。

反対にページ番号のないWEBの情報などは、ページ番号なしで記載します。

According to a report, “a large percentage of global food waste occurs in developing countries” (Smith).

(引用元)https://www.npr.org/sections/goatsandsoda/2015/09/28/444188475/even-poor-countries-end-up-wasting-tons-of-food

b. 引用前の導入で「著者、研究名」+「文章を引用」+「ページ番号」を書く方法

こちらは、文章引用前に著者名、研究名を明示してから引用を行う方法です。

書き方の型は「 著者、研究名が言うには "引用する文章"(ページ番号). 」です。

さきほどと同様のページから文章を引用した例です。

Gustavsson et al. state that “Irrespective of the level of economic development and maturity of systems in a country, food losses should be kept to a minimum.”(1).

(引用元)http://www.fao.org/3/mb060e/mb060e.pdf

また、基本は「"引用文".」と、クオーテーションマークの後に「.(ピリオド)」を打ちますが、引用文がちょうど「.(ピリオド)」で終わる場合は下記のように「"引用文."」と打つこともできます。

According to Smith, “As much as half of the food grown or produced in the developing world simply never makes it to market.”

(引用元)https://www.npr.org/sections/goatsandsoda/2015/09/28/444188475/even-poor-countries-end-up-wasting-tons-of-food

上記の場合は、先ほどと同様に、ページ番号がないため、記載なしで引用を終わらせています。

c. a と bの組み合わせ

上記のaとbを組み合わせる方法もあります。下記は先に研究名、のちに研究団体名を記載しています。

Research by the United States Environmental Protection Agency states “In 2017, greenhouse gas emissions from the agriculture economic sector accounted for 9.0 percent of total U.S. greenhouse gas emission” (United States Environmental Protection Agency).

(引用元)https://www.epa.gov/ghgemissions/sources-greenhouse-gas-emissions#agriculture

【MLAスタイル】文献内の情報を間接的に引用する方法

本来は研究としてはよくないのですが、たとえばインタビュー記事で、「文章を書いた著者」と、「文章中で引用したい文章を述べた人物/元となった研究」が異なる場合があります。

その場合は、「引用した文章」の中で引用されている/書かれている、「別の誰かの発言/研究内容」を用いていることを明示する必要があります。

書き方は「 研究者**、研究名が言うには "引用する文章"(引用した文章の著者、研究名**). 」です。

たとえば下記は、Subramanian氏が書かれた記事の中に出てきた、Ganesh Devy氏の発言を更に引用する場合の例です。

Ganesh Devy, the chairman of PLSI, states that “Roughly 250 languages have vanished over the past 50 years, and another 400 are at the risk of dying in the next 50(qtd. in Subramanian).

(引用元)https://www.thenational.ae/world/asia/disappearing-words-documenting-india-s-languages-before-they-die-out-1.616990

この場合、引用したい文章が掲載されている記事、書籍を書いた人については、(qtd. in 記事・書籍を書いた人)と最後につけます。「〜の中から引用しました。」といった意味合いです。

【MLAスタイル】本文中の参考文献の言い換え方法

続いては、参考文献中の文章を言い換える方法です。paraphraseと呼びます。

そのままの引用文では、うまく文章中に組み込めない場合に使用します。また、引用文が長文になってしまう場合や、引用を使いすぎた場合、ただの字数稼ぎをしている印象になるため言い換えを行います。

言い換えの場合でも、もとの文章は必ず明示すること、ページも記載します。

According to Food and Agriculture Organization of the United Nations, global food waste and loss account for 8 percent of total greenhouse gas emissions. The percentages reach the third largest emitting, that follows the United States and China in comparison to each other country (1).

(引用元)http://www.fao.org/fileadmin/templates/nr/sustainability\_pathways/docs/FWF\_and\_climate\_change.pdf

For example,  agricultural products; such as crop and farming animals, emits 10 percent of greenhouse gas in Canada (Government of Canada).

(引用元)http://www.fao.org/fileadmin/templates/nr/sustainability\_pathways/docs/FWF\_and\_climate\_change.pdf

【MLAスタイル】参考文献リストの書き方

論文の最後につける参考文献一覧(Work Cited)の書き方についてです。

【MLAスタイル】参考文献 基本の書き方

基本の書き方は、下記の順に記載していきます。

各情報の表記後に、「,」「.」を付けていきます。また、表記のない情報はスキップします。

著者名(※). "論文名、記事タイトル." 本の巻数, 本タイトルやサイト名(※), 出版社, 発行日, (本の場合)場所. URL.

※著者名について

著者名については、通常の英語の表記順ではなく、「ファミリーネーム(ラストネーム), ファーストネーム.」(苗字+名前)の順に記載します。日本と同じ表記順です。しかし、通常の英語圏の表記方法と逆になることを示すためファミリーネームのあとに「,」を挟みます。

※本タイトルやサイト名について

こちらは必ず書体を斜め(イタリック)にします。

その他書式等注意事項

引用が2行以上に渡る場合は、下記のように2行目以降をハンギングする必要があります。

また、引用した参考文献リストは、著者名をABC順に並べていきます。

work cited list

【MLAスタイル】英語論文の参考文献 書き方のまとめ

以上が基本の英語エッセイMLAスタイルの書き方となります。

  • 本文中 引用の仕方
  • 本文中 言い換えの仕方
  • 参考文献リストの書き方

上記3点をしっかり把握し、無駄な失敗で減点されないようにしっかりとルールを押さえていきましょう。

また、別記事でMLAスタイルの基本書式を紹介、そもそもの英語の小論文の書き方も説明していますので、併せてご参考ください。